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東海道3日目

 


2011年10月19日(水)

●10:55

昨夜の深夜3時に気絶したまま、一度も起きることなく。
午前も終わろうかという11時、飛び起きる。
慌てつつもとりあえず、朝食にとカロリーバーをかじりながら、昨日2日目の旅まとめなどを作業。


●11:55

顔を洗い、身支度を済ませる。

そして、ここまで来てではあるが、ちょっと真剣に荷物を減らしたく、バックパックを引っくり返して荷造りし直し。
とにかく足が痛い。足への負担を少しでも減らしたい。荷物を1gでも軽くしたい。
申し訳ないが、本も要らない部分は切って捨てさせてもらう。活字の神様、ごめんなさい。


荷造りしながら今日の歩きプランを練る。
今日の目標は鈴鹿峠越え……だが、今の時間から考えると日が暮れてから山の中へ、ということになりそうである。
しかも現在地から30〜40キロ地点がちょうど峠っぽいので、寝場所確保を峠の前にするか峠の向こうにするかの判断によっては、また前夜みたいな苦行になりかねない。

考える。
が、考えもまとまらず、
とりあえず向かいながら考えることにする。
誰か、ほんとうにわたしに学習能力をください。



●12:30

東海道歩いてひとり旅、3日目!
体調は良好。足裏と足首痛いのはしょうがない!天気晴れ、眩しすぎ!
いってきます!




●13:00

見にくいけれども、滋賀県・甲賀市へ入る。ニンニン!


東海道五十三次のひとつ、水口宿、発見!




●16:15

水口から土山に向かう田舎道をひたすら進む。やっとコンビニがあったので、昼ごはん。



会話もなく、痛みに耐え、iPodの音楽だけを頼りに進む旅路は、

都会では出会えない、心が弾むような一枚の風景に身を置ける一瞬、
この感覚が忘れられなくてじぶんは何度もバカをやりたがるんだよなぁと納得できる。
そしてまた、歩く。



●16:50

土山・今宿へ。




●17:15

東海道五十三次のひとつ、三重の亀山にある“関宿”の旅人宿、石垣屋さんに電話。
今晩の宿泊を打診してみる。

「まだ、鈴鹿峠の滋賀側、土山にいるんです。
 あ、移動手段は徒歩ですすみません。
 どう考えても、そちらへの到着ができたとして、深夜になるんですが…」

すでに太陽が傾き始めているこの時点で、まだ、鈴鹿峠を越すかどうか悩んでいる。
っていうか、峠越さねばもう宿など無いので、道端で寝袋野宿である。

深夜の到着は、近隣への音の影響なんかもあって本来は受け入れは難しいんだけど…と電話の向こうから宿主が語る。
そうだよなぁ、やっぱり野宿か……と腹をくくりかけたところで

『でも、うちは、旅人を応援する宿ですからね。
 お待ちしてます。
 日が暮れての峠は本当に危ないです、気をつけて越えて来てください!』


峠越えへ、腹をくくる。



●19:20

鈴鹿峠の滋賀側のふもと、道の駅・あいの土山へやっと到着。


宿へ電話した地点から、ここまでは3キロほど。
たった3キロを進むのに、2時間。
5分歩いて、5分休んで、5分歩いて。すでに足が足としての機能を放棄しつつある。
30分に1回のペースでエアーサロンパスを振り
痛みに耐えかねなんとかならんかと思い余ってロキソニン(鎮痛剤)も飲んだ。
(絶対に真似しないでください)

足以外の身体や頭はまったく元気なだけに、足が痛くて進まないのがめちゃくちゃ悔しい。


道の駅は閉まっているが、とりあえずここで長めに休憩することにする。
足、さすがにエアーサロンパスを振り過ぎなので、地べたが冷たいので素足をつけて冷やしてみる。



●20:10

まだ道の駅で休憩中。
すいーっと1台の自転車に乗ったチャリダーがやって来た。

スマートなチャリンコ、背中のでっかいバックパック、そしてこんな時間のこんな場所。
聞かずとも判る。仲間である。

どちらともなく、いやーどこまで?と会話が始まる。

兄ちゃんはチャリンコで愛知から大阪を目指しているらしい。
おぉーわたしも去年、チャリで大阪から東京まで行ったんですよーと言うと驚かれた。
そのあと、今回は大阪から東京まで歩いてみてんですよ、と言ってもっと驚かれたあたりまえだ。

しばし話し込み、お互いの来た道が相手の進む道なので、ネカフェの場所や値段などを情報交換して、勢いでmixiのマイミク登録して、残りの旅路頑張って!と別れる。

チャリダー兄ちゃんが、僕もう使わないから!と、バンテリンをくれた。

ありがとう、大事に使います!!

休憩終了。ひとと話せて、ちょっと元気が出た!
よっしゃ行くぞ鈴鹿峠!!



●21:30

緩やかな山道を登る。滋賀側はまだ街灯もあり、なんということはない。


トンネルを越え、三重県に突入。

ここから、下り開始。

この後2時間。完全に無心で歩く。
整備された道路が終わり、古い道になると路肩も狭い。
進むうちにその路肩すらなくなり、街灯の無い裏道を歩く。
暗い。とにかく暗い。目が痛くなるほど暗い。

手探りで歩く。
というより暗くて怖すぎて、伸び放題の雑草をかき分けながら小走りである。

剣山の上を走っているような足の激痛だが、
人間は、痛み<<<<<恐怖 なのだなぁと初めて知った。





●23:20

立派なシカと出会う。

奈良でも、動物園でも、鹿は見たことあるけれど、
むしろ本やネットでもいろーんな鹿を見たことがあるけれど、
わたしは生涯、あれより大きい鹿を見ることはない気がする。

3メートル向こうにある、たくましい巨体と、人間3人は軽く串刺せそうな2本のツノを見て、
まぁこんなところにリッパな剥製が。と思っていたわたしの
その剥製の首がぐりんとこっちを振り向き、目が合った瞬間の心境をどう伝えたらいいだろうか。
 
写メとか撮ってる場合じゃない。

あなたにはまったく興味ございませんただの通りすがりですと全身のオーラを消しながら、道の幅ギリギリまで大きく迂回し、
彼の視野から薄れただろうところまで来て、全力で走った
足痛ぇ。



●00:10

峠を越えきり、やっとの思いで本日の宿、
関宿・旅人宿 石垣屋さんに到着。
築120年、国の文化財にも指定されている素敵なゲストハウス。


いつもなら、何人もの旅人が集い、持ち寄った酒で宴会をし旅を語り、畳の上で寝袋で雑魚寝…と
楽しい旅の一夜となるお宿さんだが、運悪くこの日の宿泊者はわたしひとり。

まぁ、宴会するような体力も残ってないしいいよしょうがないよと
悔し紛れに畳を転がってみる。ああ寝転がれる、足で立ってなくていいこの幸せ


到着後、宿泊の手続きをしながらの宿主との会話。
「無茶な旅はダメですよ……!夜の峠越えなんて、いくら日本だって危ない。
 鈴鹿は鹿がでたりすることもあるらしいですから……

あ、それ、いました。リッパなのが。


●01:00

足にボルタレン塗り薬をすりこみ、足首から下は隙間なく湿布でおおいつくす。
晩御飯としてカロリーバーを2本食べ、
畳の上で寝袋にくるまって就寝。







■旅3日目・まとめ■

3日目のざっくり移動図。


3日目の移動距離は、39キロでした。
前2日間より行動時間がかなり短いのに距離が稼げているのは、峠の恐怖のせい。



3日目の出費。
朝食:持参、昼食:300円、夕食:持参、間食:なし、水120円
医療:栄養ドリンク200円
煙草:1230円
宿泊:2500円
計4340円。



旅3日目、3夜とも、同じ事を考えている。
これ以上の痛みなんてありえないこれ以上痛くなることはないだろうと。
そして3日間とも、期待を裏切り痛みは新記録を更新し続けている。うぅ。


峠を越える前、Twitterに更新されたひとつのツイート。
 ー鈴鹿峠は路肩が狭いから気を付けてください!
 私はママチャリで東京から韓国まで行ったのですが
 そのとき本当に苦労したので気持ちわかります!ー

世界って広いなぁ、と強く心を打たれた。
また明日。また明日、行けるところまで行ってみよう。




3日目の最後の地点は三重県亀山市・関宿。
東京まで、あと425キロ。










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